建築都市コースの学部教育は、”建築・都市の専門”教育の基礎段階と考えるだけでなく、広く”建築・都市的基礎認識”を持った人材の育成をも目的としています。
「建築学」は、建築および都市という生活環境を”つくり”、”なおし”、”まもる”ための方法に関する創造的総合的体系を対象としています。そのために工学的基礎ばかりではなく、社会科学・人文科学・芸術等にわたる幅広い認識と分析力・創造力・総合力が必要となります。この分野は、設定された課題の適正な解を効率よく導く問題解決型能力と共に、内在する問題点を自ら見つけ出して課題とする問題提起型能力を必要とすること、さらに対象とする分野の範囲が極めて広いことに特徴があります。
このようなことから本コースのカリキュラムは、以下を主眼において組み立てられています。
・ 現代の社会的要請に応える科目内容を充実・精選し、社会との関わりが明快で幅広く認識できる仕組みにより、生き生きとした勉学環境を造り出す。
・ 問題解決型の総合能力のみならず問題提起型の創造能力を培う。
・ 「建築とは何か」「建築をどう学ぶか」の座標を伝える動機づけの科目を用意する。
・ 建築学の幅の広さと奥行きおよびその魅力を認識できるように、少人数教育による科目を用意する。
・ 建築学を構成する各分野の概論的基礎科目を用意する。
・ 各自の興味の範囲と認識の高まりに応じて、幅広く関連科目が選択できるようにする。
・ 創造的、総合的な側面に重点を置く「卒業論文・設計」を、学部教育の集大成および卒業試験として用意する。
学部段階では建築学の専門基礎を学びますが、大学院ではより高度な専門を学び、研究を行います。大学院は2年間の修士課程、場合によってはその後3年間の博士後期課程があります。ここでは各自の問題意識を明確に持って、より深く、かつ高度な、自らの学修を研究的に展開してゆくことができます。
学修上の問題のほか、学生生活全般にわたっての問題については、学年教務担当教員を中心に相談を受けますので気軽に来室して下さい。早ければ早いほど対処の選択肢が多いと思います。